はじめての広報 広報PRトレンド

【広報PRトレンド】年末年始に観ておく!
映画・ドラマで学ぶ「記者・ジャーナリスト」【Part.1】

「記者・メディアの方は、どのような哲学、思想やポリシーを持つ職業なのだろうか?」と、広報PR担当の方も疑問に思うことがあるでしょう。
広報PR担当者にとって、テレビ・新聞・雑誌などのメディアとの関係構築は最重要業務のひとつです。プレス対応や取材対応の現場では、臨機応変な対応力やコミュニケーションが要求されます。広報PRスキルを鍛えるために、記者・メディアの方々の行動原理を把握しておくことはとても重要です。

プレス対応業務は、プレスリリースや記者会見を通じて記者の方々との取材対応を積み重ねていく大変重要な業務です。広報発信後は、メディア側の裁量で自社のニュースや情報がニュースメディアに掲載されることになります。そのため、ジャーナリストの職業観を理解しておくことは、円滑な広報活動として有益なのです。

記者・ジャーナリストの方々の価値観や仕事観を理解する手段として、映画・ドラマ作品があります。実は、映画やドラマには「記者」が登場する作品が多くあるので、メディアの方々の声を直接ヒアリングする以外の方法として大変役立つはずです。
今回は、「年末年始にエンターテインメントを通じてニュース現場で闘う記者を学ぶ」というテーマで、記者が登場する作品をいくつかピッアップし、【Part.1】【Part.2】にわけてご紹介します。

■広報PR担当者も観ておきたい!記者が登場する映画・ドラマ作品5本【Part.1】

1.新聞記者(2019年 邦画)
東京新聞の新聞記者である望月衣塑子の原作本が実写映画化されました。俳優の松坂桃李とシム・ウンギョンが主演。官僚と新聞記者それぞれの正義がぶつかり合い、絶えず緊張感に包まれます。2022年にはNetflix(ネットフリックス)バージョンも制作・配信されています。政治ネタで社会的話題性も大きい必見モノです。日本アカデミー賞をはじめ、数々の受賞を連ねています。

2.クライマーズ・ハイ(2005年 テレビドラマ&邦画)
元新聞記者であった横山秀夫による小説をもとに、実写化されました。1985年の日航機墜落事故の発生で、主人公の記者がデスクを命じられ奮闘していくシナリオです。登山時の興奮状態が極限に達し恐怖感がマヒするクライマーズ・ハイと、未曽有の大事故スクープをめぐる緊張状態がオーバーラップしている作品です。新聞社全体の構造がわかる描写もあるので、新聞記者の立体的な理解にも役立つでしょう。実話が題材のため、当時のリアル報道が活用されるシーンも多く、リアリティの高い場面が散見されます。佐藤浩市主演のNHKテレビドラマが先行放送の必見作品です。

3.ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(※邦題 2017年 洋画)
1971年の泥沼化していたベトナム戦争に関する政府の機密文書の入手、そして世紀の大スクープに賭けたワシントン・ポスト紙の2人のジャーナリストを主人公とした実話作品です。スティーブン・スピルバーグ監督、メリル・ストリープ、トム・ハンクス主演で、スリリングに展開していきます。政府からの新聞発行停止リスクに迫られるなか、報道の自由をめぐるジャーナリズム精神の価値観を追求しながら、どのように行動していくのか、、、、米政府という権力とメディアとの攻防の行方を見届けたい欲望がかきたてられる必見作品です。

4.スポットライト 世紀のスクープ(※邦題 2015年 洋画)
ボストン・グローブ紙のスポットライトチームが、カトリック司祭による性的虐待事件という衝撃的な大スクープを記事化するまでの実話です。アカデミー賞をはじめ、数々の受賞実績を残しています。ボストンという地でタブー視される権力者の不祥事に対し、ゆるぎない覚悟による追跡取材、ジャーナリズムの独立性、“よそ者”という存在価値(詳細は劇中で描かれています)、調査報道、など見どころが多くあります。
名セリフの、『我々はいつも闇の中を手探りで歩いている。そこに光が射して初めて間違った道だとわかる』が印象深く残ります。
エンドロールも衝撃的で、連綿たるリストです。

5.ニュース速報は流れた(2009年 テレビドラマ)
CS放送フジテレビNEXTで放送された連続ドラマです。テレビ局の報道センターが舞台で、報道局フロアで深夜に起こった事件を時間経過とともに描かれるサスペンスです。君塚良一脚本、大多亮製作など名物制作陣で、メイン出演者は成宮寛貴、酒井若菜、ARATA、佐津川愛美、深沢敦、やべけんじ、萩原聖人、豊原功補、小林薫、という魅力的な布陣となっています。
iモードのようなフィーチャー・フォンが活躍する時代背景です。特オチ、テレビ局のニュース速報の仕組み、コンプライアンス、などの動きも一見の価値があるでしょう。テレビメディアの報道題材としておススメします。結末は意外な展開なので、最終話まで忍耐強く観てほしい作品です。

【Part.1】は以上です。記載順序に特段の意味はなく、公開時期、メディアの種類、洋画&邦画をランダムでピックアップしています。
続く【Part.2】でも、関連性の高い作品をご紹介していきます。

東京都中小企業診断士協会城北支部 広報部
田中尚美

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